投資用マンション、「自分で住む」のはあり?なし?

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(写真=Alena Ozerova/Shutterstock.com)

不動産投資において、「空室リスク」はできる限り避けなければなりません。なぜなら、空室ができることで家賃収入が途絶え、想定していた利回りが達成できなくなるためです。空室リスクを発生させるくらいなら、自ら住んで経費削減するという考え方もあります。今回は、投資用のマンションに自分で住むという選択肢について見ていきましょう。

キャッシュフローの考え方を身につけよう

不動産経営がうまくいっているかどうかを測る指標として、キャッシュフローの考え方があります。これは、年間の家賃収入から不動産経営にかかるさまざまなコストを差し引いたあと、手元にそれくらいのお金が残るかを計算するものです。計算式は以下にようになります。

1.家賃収入-{固定資産税などの不動産にかかる諸税+管理費や委託費+さまざまな経費(修繕費・エレベーターや共用部のメンテナンス費・空室分の家賃など)+銀行に返済する利子}-減価償却費-税金=税引き後利益

2.税引き後利益+減価償却費-ローンの返済元本=キャッシュフロー

キャッシュフローの計算で差し引く経費には、空室分をカバーするための家賃も含まれます。そのため、空室となっている部屋に自分で入居することで、生活コストを下げつつキャッシュフローの減少も抑えることができるのです。

住宅ローンで購入する場合は要注意

購入時に注意したいのは、自宅用に購入する場合の住宅ローンと投資物件として購入する場合のアパートローンでは金利や条件が異なるという点です。一般的に、居住用物件には金利のほか、住宅ローン控除など税制上でもさまざまな優遇が受けられます。

自宅用の住宅ローンで借り入れて購入した物件は、ローンが残っているあいだは投資に回すことはできません。投資用に購入した物件を自宅にする場合も、ローンを組み直すか繰り上げ返済をしなければ、高い金利のまま住み続けることになります。

投資マンションを老後の住処にする

もうひとつ可能性として考えられるのは、「投資用として買った物件を老後の住居にする」というパターンです。20代のうちに買った物件であれば、定年前までにはローンが完済しているケースもあるので、投資用・自宅用のどちらにしようとオーナーの好みで選択できます。一般的に年をとってくると賃貸物件が借りにくくなるといわれているため、自宅用として利用することができればメリットにもなるでしょう。

また、一般的に築年数の古い物件は入居者が見つかりにくいものです。しかし、投資用に購入したマンションであれば、多少築古でも立地条件はいいはずなので、そういった物件に自分が移り住むというのもひとつの手でしょう。持ち家であれば、リノベーションなども思いのままにすることができます。

入居者がいる場合は退去させられない

投資用として購入した場合、すでに入居者がいる物件をそのまま引き継ぐことがあります。こうした物件では基本的に、入居者が自ら退去するまではオーナーといえども無理やり退去させて自分が住むことはできません。借地借家法では、貸主からの解約には正当事由が必要とされており、「自分が住みたいから」では正当な理由としてみなされにくいためです。

「自宅」のスペックで購入してはいけない

不動産物件自体は、投資用でも居住用でも基本的には違いがありません。ただし、自分が住む基準のスペックで購入してしまうと、投資用としては成功しない可能性もあります。なぜなら、自分で住むことを基準にすると間取りや日当たり、部屋の広さなどを考慮して、投資用にしては高額な物件を選んでしまいがちだからです。不動産賃貸を探している人の多くは、まず家賃や立地を検討していくと考えましょう。

自宅用にするのは最終対策に

自宅用にする物件は、税制優遇が受けられる住宅ローンを利用して購入することをおすすめします。投資用の物件に自分で住むのは、あくまでキャッシュフローの維持という側面からで、借り手が付かないときの最終対策にとどめたほうがよいでしょう。

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