不動産投資で節税できる仕組み

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 「不動産投資は節税になる」と言って、不動産投資を勧める営業マンは少なくありません。その通りなのですが、効果がずっと続くという訳わけでもありません。不動産投資の目的はあくまで長期的な安定収入で、バブルのときのような値上がり益を期待するべきではないことを認識したうえで、節税に取り組みたいものです。

所得税の還付を狙う

 マンション1戸を所有しているサラリーマン投資家を考えてみましょう。会社の場合、赤字を計上したら、当期の法人税が発生しないことはお分かりになるでしょう。個人の場合、所得税になります。サラリーマンの場合、不動産投資をしていると、給料から天引きされているこの所得税(源泉徴収額)の一部を取り戻すことができます。

 具体的には、確定申告が必要です。不動産投資で、家賃収入から管理費や固定資産税、金利、減価償却費といった経費を差し引いた金額が赤字になった場合、その赤字額を給与所得から差し引くことができます。源泉徴収されている税金は、不動産所得の赤字の分だけ多く支払っていることになるため、その分が確定申告で還付されるというわけです。ただ、源泉徴収された所得税額以上に税金が戻ってくることはありません。

 経費で申請する場合は、必ずレシートもしくは領収書を提出する必要があるため、日頃からこまめに保存しておきましょう。

 この所得税が節税できれば、所得税の納税額を元に算出される住民税も節税になります。

減価償却費は経費計上に役立つ

 経費計上はうまく使いたいものです。税金はざっくり言って、「収入-経費」に税率を掛け合わせたものになります。そのため、経費をできるだけ多く計上すれば節税になります。不動産投資でそのメリットが大きいのは、減価償却費です。

 たとえばパソコンを購入して使っていても、いずれ時間の経過とともに古くなり使えなくなります。モノの劣化を、税金は経費として認めてくれます。仮に20万円のパソコンだと税法上は耐用年数が4年と決められていて、4年にわたって経費化していくと1年あたり5万円となります。これが減価償却費という経費なのです。

 マンションなどの建物は耐用年数が細かく決まっていて、鉄筋コンクリート(RC)は47年、重量鉄骨は34年、木造だと22年となります。

 節税効果は、築年数が古い物件が効果的です。たとえば築20年の木造アパートでは、残存2年+経過年数20年×0.2=6年で償却が可能で、多額の経費計上のメリットがあります。法定耐用年数を超過した物件でも法定耐用年数の20%に相当する年数を計上できる仕組みです。

 ただ、融資の返済期間は短くなります。なぜなら、サラリーマンの場合はローンを組んで購入することになりますが、借入金の融資期間は銀行が決めている構造ごとの耐用年数から、建物の築年数を差し引いて算出されるためです。古い建物ほど短くなり、その結果毎月返済するローン負担も重くなるので注意しましょう。

長期に融資が組める中古マンション

 築20年という中古マンションを購入した場合は、まだ27年の耐用年数が残り長期に融資が組めるため、キャッシュフローが出やすいというメリットがあります。一方、新築に比べ減価償却費が計上できなくなるタイミングも早くなります。こうした減価償却費の計上額の減少や借入金の返済に伴う支払利息の減少によって、経費は着実に少なくなることに気を配りましょう。

 マンションの築年数を見る場合、構造と同じように借入期間と減価償却費のバランスがポイントです。さらに立地や設備などを総合的に勘案して、どういった投資戦略を組むのかを検討しましょう。長期で持ち続けるのか、中途売却のタイミングを計るのか、出口戦略が欠かせません。

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